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Quiet Day

「BANANA FISH」二次元妄想小説サイト。

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チルドレンズ・タイム ~番外編~ 

※イントロはアレですが、ただのギャグです※

サバイバル生活が始まり、何日か経過した。
得体のしれない敵に囲まれ、次々と仲間が殺されていく。
だが、彼らはようやく反撃の糸口をつかもうとしていた。

「英二」
夜明け近く。
シンは、寝袋から半身をおこした小柄な人影に、
そっと声をかけた。

「武器商人のフライがきた。
奴は、アッシュ以外には商品を引き渡せないと言っている」
「わかった、彼を起こすよ」
頭をはっきりさせるようにひと振りすると、英二は…
隣の寝袋からのぞく金髪あたまを、
思い切りよくスパーンとひっぱたいた。

「◎※△卍☆←~!」
声にならない罵声があがる。
シンは、思わず一歩あとずさった。

「アッシュ、起きろよ!
お客さんだ、きみが待ってた人だろ?」
英二は遠慮なく、その耳元で大声をはりあげる。
もぞもぞと寝袋が動き、ひょこんとアッシュの頭がのぞいた。
人を殺しそうな目つきだ。

「…眠いんだよ。
コンパクトなくせに寝相のわりぃオニイチャンが隣にいたもんでな」
「うん、きみのためにダブルベッドを用意するのを忘れたのは、
僕の失敗だったな」
かすれたアッシュの悪態を、英二はかるく受け流した。

「さあさあ、いい子だから!」
肩をつかんで乱暴にゆさぶる英二に、
ぼさぼさの金髪頭ががくがく揺れながら小さくうなり声をあげた。


「いいか、暗号の解読はオレがやる。
おまえらは、奴らをここ…」
アッシュは地図の南西をさした。
「この地点で待ち構え、はさみ打ちにするんだ」
崩れかけたビルの一室で、最後の打ち合わせが行われていた。
英二が紙コップをいくつものせたトレイをもって
ひょっこり顔をのぞかせる。

「みんなご苦労様。ひと休みするかい?」
たちのぼる湯気からただようコーヒーのいい香りに、
はりつめた空気がふっと和む。
争うように、四方からカップへ手がのびた。

「うぇっ、英二、これスキムミルクだろ」
ボーンズが顔をしかめる。
彼はミルクたっぷりのコーヒーが好きなのだ。

「うん。ごめんよ、それしか用意できなくて」
でもさ、と英二はにっこり笑った。
「身体にいいんだよ、スキムミルクは!
カルシウムたっぷりで、歯や骨をつくるんだ。
身長も、きっと伸びるよ」
「オレを見るなよ、オレを」
シンがいやそうに英二をにらむ。

「ああ、でもそりゃ、飲み始める前のサイズと年齢によるよな」
ふいにアッシュが口をはさんだ。
「とりあえず、一日ドラム缶一本ぶんくらい飲むのが
ちょうど適量じゃないのか、オニイチャンは」

いきなり掴み合いがはじまった。
ひゅん、と英二が繰り出すかるいパンチを
アッシュはやすやすと手のひらで受け止め、
身をそらして大声で笑った。

大口開けて笑うアッシュ・リンクス!
シンとケインは、その世にも珍しい光景に目をむいた。
かすりもしないパンチに
英二が怒って部屋を出て行ってしまっても、
その笑いはアッシュの口元にひっかかるように
いつまでも残っていた。


その後、思わぬほどの戦果をあげたギャング団は
こっそりと拠点を移動した。
次に敵が打ってくる手がわからず、
アッシュはほとんど一日中
コンピューターにかじりついている。

口惜しいが、この局面でシンのできることは殆どない。
張りつめたアッシュの背をみながら、
シンはアレックスやボーンズたちと
被害の程度を確認しあっていた。

ふと目をあげると、後ろ手に英二が入ってきた。
英二はすたすたとアッシュの背に歩み寄り、
彼の着ているパーカーのフードに石を入れた。
かるく10センチはありそうなデカいやつだ。

━何やってんだ、こいつは。

あきれるシンの前で、ふたりは同時に動いた。

パッと英二が駆け出し、
フードから石を放り出したアッシュが電光石火の速さでそれを追う。

けたたましいふたりぶんの足音が
廊下を駆け抜け、階段を駆け下り、
やがて遠ざかっていった。

「…あいつら、いつもあんな感じ?」
シンはたずねた。
アレックスとボーンズは、
何とも居心地の悪そうな顔であさってのほうを向く。
コングがぼりぼり頭をかいた。
「そうだな。まあ、あんなもんだ」
「ふうぅーーーん」

窓から身体を乗り出し、下を見た。
あのふたりは、ぐるぐるとビルの周りを追いかけっこしている。
意外に、英二はなかなかねばっているようだ。
そういや、あいつは運動選手だったとか言ってたっけ。

シンは口の端をつり上げた。
「ガキじゃん」

この誰よりも年下の少年のセリフに、
リンクスたちはひどく心外そうだった。
シンは満足そうにフフンと笑う。

外では、とうとうアッシュが英二をつかまえたようだ。
「わかった、ギブ! ギブアップだよ、アッシュ!!」
息を切らせた英二の声が、風にのって明るく部屋まで届いた。

END


すみません、すみません、
こんな人たち、間違いなく大佐に瞬殺されてます…

Posted on 2010/10/31 Sun. 00:38 [edit]

category: BANANA FISH(創作)

thread: 二次創作小説(版権もの  -  janre: アニメ・コミック

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コメント

 

アッシュのパーカーのフードに石を入れるという、子供のような英二がかわいかったです。

じゃれあっているアッシュと英二は、最高ですよね!

877キリ番企画、すごいですねー。
イラストを描かれる方たちが、キリ番リクエストをやられていて、うらやましいし、自分もイラストをいただいたりしてとてもうれしかったのですが、私にはとても無理です。自分の好きなものしか書けないので・・・
でも、わくわく、楽しみにしています。

URL | yukino #- | 2010/11/02 00:53 | edit

こんばんは~ 

こんばんは、yukinoさん!
シンと英二の仲良し(当社比)話を書いたら、本命のふたりが仲良くじゃれてる話がどうしても書きたくなりまして…
アップ後、不安になったほどアホ炸裂の話でしたが、少しでも楽しんでいただけたなら何よりです♪

キリ番、実はどきどきものでしたよ!
yukinoさんがかつてサイト内でおっしゃってた「パパ・ディノの風と木の歌」なんかをリクエストされたら、どうすりゃいいのかと(笑)。
でも、大回転中にどうしても浮かれたことがやってみたかったんですよね~
お題いただきました!みたいな感じで、ノリノリで取り組んでみようかと思ってます。

URL | 東雲 #- | 2010/11/03 22:58 | edit

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